世俗主義(secularism)という言葉は日本人にはなじみの薄い言葉です。
インドは独立以来、世俗主義を国是としてきました。この世俗主義を守ることでインド国の統一を図ろうとしているのです。
世俗主義はもともと西欧のキリスト教社会で生まれた思想で、政治に宗教が関与することを阻む動きを意味しています。
11億もの人口を誇るインドの80%がヒンドゥー教徒です。
しかし、インドは自国をヒンドゥー国家とは見なさず、特定の宗教にはとらわれない世俗主義国家であるとする立場を守り続けているのです。
何故、インドが世俗主義である立場を守り続けるかこの理由は、インド国内にはヒンドゥー教徒のほか、イスラム教徒、キリスト教徒、ジャイナ教徒、シーク教徒、仏教徒など数多くの異教徒集団があります。
仮にインドをヒンドゥー教国家と決めてしまえば、宗教対立が発生するのが目に見えています。こうなるとインド国の統一が危機に瀕する恐れがあります。
インド独立に際し、ネルー首相をはじめ当時の為政者たちが世俗主義をインドの礎と決めたことは言うまでもありません。
近年インドではヒンドゥー至上主義勢力が台頭し、一時はこれらの勢力を代表する政党が中央政権を担当するまでに至りました。
しかし、次の総選挙ではこの政権が崩壊したということは、世俗主義を絶対に必要とするインド人の良識が勝利したものであると感じます。
Category
インドの歴史 : 発展目覚しいインド経済 ・ インドの概要 ・ 二院制の政治
インドの政治とカースト
TOPへ


![Powered by 269g[ブログ・ジー]](http://269g.jp/img/269g.gif)